Monacoin(モナーコイン)とは?
日本の国産仮想通貨であるMonacoin(モナーコイン)をご存知でしょうか。今回は、日本初の暗号通貨と言われている「モナーコイン」の概要、経緯、価格や相場、利用方法などについてご説明していこうと思います。
「モナーコイン」の名称と誕生の経緯、システムなど
「モナー」は有名な巨大掲示板『2ちゃんねる(一時期商標を巡る問題で『5ちゃんねる』になった時期あり)』で十数年前に生まれた有名なアスキー後「モナー」を指しています。2014年1月1日にローンチされ、日本人の2ちゃんねらーを中心に取引がスタートしました。
作成者は、もともと仮想通貨のマイニングに参入していた「わたなべ」氏が、国産の仮想通貨として2013年12月暮れにモナーコインの試作(β版)をリリースしました。
その後作り直し、同年12月30日に仕切り直しの「新モナーコイン」のローンチを発表。
そして2014年1月1日に正式にローンチされました。
元となる技術はLitecoinでブロックアルゴリズムは主流とはいえない特殊なアルゴリズム「Lyra2REv2」を採用しています。
モナーコインの発行量上限は1億512万モナーなので、ビットコインが2100万BTCであることを考えると、かなりの発行量になることがわかります。
モナーコインは日本初の仮想通貨であるのみならず、進化版仮想通貨としてのシステムの一つであるsegwitに、世界初で対応した仮想通貨でもあります。
これは本家ビットコインや、モナーコインのプログラムのお手本となったライトコインよりら先であり、面白い名前とは裏腹に、技術的には先進的なコインだといえます。
「日本のネット市民コミュニティ」に育てられたモナーコイン
モナーコインは「コミュニティ通貨」としての性格が強く、日本語のネット上のコミュニティで「投げ銭」「おひねり」のように使われるのが当初の主な使用方法でした。
例えば、自作イラストをネット上で公開した人に、「いいね!」と賞賛を示すために、いくらかのモナーコインを送るといった使用方法です。
その後日本人が幾つか似たような仮想通貨を作りましたが、どれも基本的なコンセプトは「おひねりコイン」であり、企業や銀行が採用するとか、投機目的で価格をポンプするというようなことはほとんど誰も考えておらず、実際どれもほとんど価格があってないような、大変低い相場でやりとりされていました。
いわゆる「投げ銭」のためにユーザらがマイニングをしたり少額で調達していたという時期が長く続きました。換金性をほとんど意識しないでコミュニティ内で愛用されたことが、一般の海外産仮想通貨と育ちが違っていった理由なのでしょう。
ローンチ当初は相場も極めて低く、変動が1MONAが数円程度だったため、送るほうも受け取る方も、気軽にやりとりが行われていました。
しかし価格が高騰していくにつれ、かなり相場を意識して「投げ銭」としては使いにくくなり、送るとしてもかなり数量を落とした「小数点以下」の投げ銭になっているのが現状です。
モナーコインがなかだちするコミュニティとしては黎明期のモナオク!現在のaskmonaやMonappyが有名です。
monappyは後発であるにもかかわらずしっかりとしたオンラインウォレットサービスと、同じプラットフォームでの便利な個人ショップ・サービスが人気を呼び、今では日本国内でのモナーコイン建て販売・決済のメインプラットフォームになっています。
モナーコインを扱うなら、ぜひモナッピーのアカウントを開設しておくことをおすすめします。
モナーコインの価格・相場について
モナーコインの通貨単位は「MONA(モナー)」です。
2014年1月にローンチした際は1~3円程度の価値しかありませんでしたが、8月に入ると暴騰し、100円に迫る勢い(もなとれ等で99円相当)をみせ、一転暴落。
その後はなんと10銭程度の価格にまで落ち込み、完全に終わったようだと見られていました。
しかし、その後にじわじわと価格が高騰、数十円レベルの横ばいの時期が長く続きました。
2017年秋ごろから価格がじわじわと上昇し始め、bitFlyer(ビットフライヤー)が10月にモナーコインを取り扱うことが原因か、2017年終わりには暴騰し1MONA=2000円代に。
2018年1月現在は1MONA=1000円前後で推移しています。
モナーコインは仮想通貨ではありながら、日本人のネットコミュニティから生まれた経緯があるため、取引は日本円で行われる比率が高く、海外の取引所でもビットコインとのペア(BTC-MONA)で取引されてはいますが、結びつきはフィアット(法定通貨)の日本円のほうが強力なため、オルトコインの性であるビットコイン相場に大きく影響されることが少ないと言えます。
モナーコインの入手方法ですが、現在、日本国内の仮想通貨取引所でモナーコインが買える取引所は、Zaif(ザイフ)、bitFlyer(ビットフライヤー)、bitbank(ビットバンク)に限られています。
海外ではBittrex、Bleutradeなどでビットコイン建てで購入することが可能です。
お勧めはZaif、ビットフライヤーと海外でトレードならばビットレックスです。
ザイフなどで日本円を入金し、モナーコインを購入してからBittrexに送金し、中期的なBTCとの相場を見ながらトレードすることで、大きく資産を増やせることが見込めます。
Bitcoin, Monacoinともに現在ではかなりボラティリティの大きな魅力的な仮想通貨ですので、その両方で売買をすると効率よくフィアット建てで資産が増やせるでしょう。
モナーコインが使用できるところなど
ビットコインやライトコイン等と同じくP2P型のネットワークを構築し、それぞれのユーザは各自ウォレットをダウンロードしてインストールし、自分のモナーコインをそこに保存します。
アキバ文化と相性が良く、ビジネスにおいても秋葉原のパソコンショップの一つであるアーク(ark)は、仮想通貨の支払いができるようにしえさており、Bitcoinだけでなくモナーコイン建てで実店舗およびオンラインショップで決済に対応しています。
参考記事【パソコンショップアークが仮想通貨の決済に対応、BitCoinとMonaCoinが利用可能に】
また同じく秋葉原のメイド喫茶『プリもプリマ』でも支払いをモナーコインで決済できるようになり話題となっています。(前述のコミュニティサイトMonappyにアカウントを作り、そこでのアカウント間送金でモナコイン決済を受け付け)
参考記事【『プリもプリマ』モナコイン会計について】
2017年10月末には秋葉原の UDXおよびラジオ会館大型ディスプレイ上で、モナーコインを紹介するビデオ放送のイベント『秋葉原ジャック』も行われており、大きな話題となりました。
サブカルという点からもマンガ文化に馴染みやすいモナーコインは、2017年度のコミックマーケット(コミケ)で、Monappyというオンラインショップ経由での決済受付を行う同人が多く見られました。
【参考記事】コミケでモナコイン払いを導入【参加者設定編】